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新しい追い込み漁法か?

 表記通り2011年の11月中旬、3日前から雨が続き球磨川本流は濁って増水していた。当日も小雨模様で早朝07:30頃車の中から観察。幾度か架線からのダイブを試みるも採餌できず。しばらくしていきなりけたたましく鳴きながら水面上をえらく低いポジションで円を描くように飛びまわる・・・というより走り回るように移動を始めた。まるで足で水鳥の飛び立のように水面を蹴っているように見えたが足といっしょに主翼で水面を叩いているようだった。動いた後の水面の痕跡がそれを物語っている。三角形を描きながら2~3周したのち、いきなりドボンと水中に没し、魚を咥えて出て来た。その時に初めて何をやっているのかが理解できた。一番左の画像にも映っている茶色い小岩に戻って一気に丸呑みをしたのが一番右の画像。この時は餌を岩に叩きつける暇もなく一気に丸呑みだった。この行動が何を意味するのか、良くある事なのか、球磨川流域だけの漁法なのか? 本当は漁ではなく偶然目の前に魚が居たので獲ったのか?不思議だらけの早朝ハプニングだった。
 ヤマセミの採餌は樹木や橋の橋脚・橋桁、あるいは架線などの高さ5~15mの人工物からダイブするか、ホバリングからダイブするか、はたまたその双方のミックスでダイブするかに限られていると思い込んでいたので、このシーンを視て撮って、まだまだ知らない未知の生態があるに違いないとワクワクした。