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球磨川・川辺川流域のヤマセミは通年つがいで行動する-6

 球磨川流域は例年6月1日に鮎釣りが解禁となる。全国各地から尺鮎を狙った鮎釣り太公望たちが訪れる。しかし、そこは天下の球磨川、何処でも入れるわけではない。深い所では水深5m以上にもなる場所が有る。更に瀬の部分の流れは日本三大急流の名に恥じない速さ。雨後の増水時は瀬に入れば命取りになる。釣道具の発達でどこへでも釣り人が入るようになった最近だが、こと球磨川に関しては入れる場所が限られる為釣り人はそう沢山増えている訳では無いようだ。鮎の通り道や苔の多い良い場所は地元の漁師さんが網を張る場所を決めていて、営業妨害になるので入れない。
 この環境がヤマセミたちにとっては逆に棲みやすい好条件になっているようだ。球磨川流域のヤマセミファミリ-を観察している限り、巣立った幼鳥と親鳥はこの先8月過ぎまでは確実に行動を共にして家族で動き回る。