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急流球磨川を行く

 日本三大急流の一つ球磨川は最上川、富士川などに比べて一番長さが短い。実際の水流の速さは富山県の常願寺川が一番早く、続いて富士川、球磨川の順らしい。それにしてもこれだけ水の速い場所での採餌行動は同じ全国のヤマセミの中でも別格かもしれない。以前NHKの「ダ-ウィンが来た」や「Wild Life」で、北海道千歳市の千歳川で水中にリモコンカメラを設置し、川底砂に人工的な窪みを造り水流が弱くなった所に集まる小魚をヤマセミが飛び込んで採餌する様子を放送していたが、球磨川などに比べて随分餌が小さかったのを記憶している。
 ヤマセミ自身も「エゾヤマセミ」で体が幾分小さいようだ。餌の豊富さと水流の速さが球磨川のヤマセミを大きく活動的にしているのかもしれない。専門書によるとヤマセミが己の羽毛を水面に落とし疑似餌として寄ってくる魚を捕えるとの記述があるが流れの速い球磨川流域では視たことがない。